期待は捨てて|面接の基本対処法を考えてみた

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面接で、自己についての語りを求められると答えに窮するひとは、どう対処すれば、よいのだろうか?

これが「答え」だ!!

というような、明快な答えを示せるようになりたいが、残念ながら、無理そうだ。

そこで、おことわり。

おことわり

おそらく、面接ではこう答えるべきだみたいな情報が溢れているなかで、納得できずに、それを実践できていない時点で、「面倒くさい」人に世間的にはカテゴライズされることだろう。だから、世の中的に普通とされている人には当たり前のことばかりが着地点に書かれていると思われるかもしれない。

世間のひとがいうことを「素直に」受け取れず、ある種の違和感を覚えることによって、むしろ社会的なものに対して鋭敏である人間が、世間的に当たり前とされている作法を獲得・実践するための迂回路をを得る試みと位置づけたい。

そして、対象になる企業については、大人数が求人広告に募集するような会社ではないことだろう。

基本方針

そこで、思いついた基本方針。

  • そもそも、面接はコミュニケーションと呼べるようなものではない。口頭で情報提供しているだけだと思え。
  • よく聞かれるという質問について、何十個も回答を用意するということはしない。基本的な情報をまとめるという作業を事務的に行っていると思え。
  • 現実的に、高評価を得ることは無理だと最初から諦める。そもそも、面接は「悪い」ところを探し出す点に意味があると思え。

【基本的な認識】面接はコミュニケーションではない

コミュニケーションというものについて、過度な期待や理想像みたいなものを持っているから、面接のコミュニケーションは苦手だと感じるのかもしれない。あえて、面接はコミュニケーションではないと思うことにする。基本的には、相手が必要としている情報を口頭で伝えているだけと思え。

【事前準備編】狂ったように想定問答をつくらない

必要と考えられている情報を整理して伝えるには、ある程度の事前準備を要する。「自己」みたいな言葉に過剰反応してしまう人間には、その作業が「自己」の探求へ没入する契機となってしまうかもしれない。だから、最低限度に留めておく。用意した内容を骨格にして、相手から投げられてきた質問にできる限りの情報提供する。所詮、短時間で伝えられる情報量ということは限られているのだから、「わかりやすく」、相手が大枠で求職者の能力や人柄についてつかめるような情報提供に努めればよい。

【受け止め編】「悪さ」「弱点」も見つけるのが、面接する人のお仕事

相手の質問にうまく答えられなかったからといって、後悔する必要はない。最低限伝えるべき内容を最低限伝えられたうえで、うまく答えられなかった質問があれば、むしろ、それはある意味で、運命づけられていた「失敗」かもしれない。この「失敗」に到達することが、ややもすると面接の目的という点で肝要だろう。その「失敗」の地点が、自らが整理設定した情報提供の範囲の外にあれば、「成功」と思うくらいの気持ちでよいと思う。それ以上の対応は、原理的には無理なのだから。

うまく答えようとすればするほど、相手はほころびを見つけ出そうとする。採用を担当する者にとっては、求職者が呈示する「好ましさ」について、ある程度の閾値に達すれば、それが嘘ではないかという探る段階に入るはずである。その後、ほころびを暴こうとする採用担当者に対して、求職者が回答するという段に入るのだろうが、どこかの段階で採用担当者が満足するまでの段階という者が必要になるだろう。面接を担当する者が、ひと仕事した、と感じられるような仕掛けが必要となる。うまく答えることができなかった、ということについて、そういういたちごっこを自分で、どこで断ち切るかという点について、自分で主導権を持っておく、という意識を持つことが大切である。

自分の他にも、候補者がいるというのが、採用の現実である。他人との相対的な評価になるから、自身の努力のみでコントロールできない部分がある。高評価を得ることは無理だと最初から諦める。むしろ、どこまで情報提供が、必要な段階を経て、すなわち、「悪さ」や「弱点」といったウィークポイントを探す段階を経て、自身の設定した範囲の限界に到達できるかがが鍵となることだろう。

具体的に何をすればよいか?

相手が求めている評価軸というものについて考えてみよう。 思いつきだが、大きくわけて、2つのパーツなるのではないか?

  • きちんと職務をこなす能力はあるか?
  • 他の同僚などと人間関係でトラブルを起こすことなく、安定的に努めてくれるか?

そして、評価軸に対して、自分の情報をプロットしていってみる。 自分の情報については、2,3つ程度あげれればよいのではないだろうか? あわせて、弱点、反省点などを記しておく。 おまけで、相手がツッコミそうな内容についても予想しておく。

相手が報告書を書き上げるのが楽になるようなイメージで情報提供をしていく。 あくまで、情報提供で、自己という迷宮ではなく、あくまで事実を伝えるということに努める。

面接を担当する人のタイプを考える

思いついた範囲で言うと、2つの軸で分けることができそう。

  • 現場からの近さ
  • 面接がうまそうか否か

現場からの近さなら:

  • 経営を担当していて業務からは遠い人
  • どちらかというと現場に近く、直属の上司に近い立場の人

こんな感じにわけられそう。

気にする点が異なっていて、職務の内容や理解についても解像度が違うはず。 相手のスキルや能力のレベル感の判断についても、経営陣に近い立場の人には難しいことがあるかもしれない。 そういう場合は、スキルよりも、仕事をする際に気をつけていることなど伝わりそうな話をすることが求められているかもしれない。

面接のうまさなら:

  • 形だけの面接をやったよ、という人
  • 話を聞きながら必要な点を引き出す人

形式的な質問をする人は、基本的には面接がうまくないひとと思え。 言葉の深い意味なんか考えずに”自己PR”のような言葉を使うひとのことだ。なにも考えずに、「これをやれば面接になる」という感じだから、面接を受ける立場の人のことなど何も考えていないはずだ。

苦手なタイプになることだろうが、「仕事に関することだけを話ししている」ということを忘れずに話せる用意をすればよい。

自分の第一印象はどういう感じになりそうか考えよう。

それがある種、職種的にフィットしていれば、いちいち、世間のイメージするような「明く、話しやすいタイプ」の人のふりをする必要性はないんじゃないか?

判断のために必要な「本音」と「考え方」を伝える

基本的な「考え方」を伝えた上で、「本音」を織り交ぜる。「本音」がないと、信頼感は得られないはずだから、「本音」と「考え方」を伝える用意をしよう。

相手に聞かれたら、イヤなことについての答えの用意

「本音」と関連するが、わかりやすく伝えることが求められるため、準備をする。念の為、パターン的なものを確認しておくのもいいかもしれない。