疲れに気付く|断捨離

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断捨離をきっかけにスペースがひろがった。すごく時間も労力も費やして、生活スペースを増やした。やっと人間らしい生活に近づいたという気がする。ものを増やすのはよくない。そう思いながらも自分のために買ったものがある。

寝具のマットレスだ。

感覚に驚いた。久方ぶりだった。適度に反発し、自身の体重を分散してくれる。敷布団の布越しに固い床を感じることもない。手足を大の字にひろげて寝た。寝返りだってうてる。手足がぶつかって、何かの拍子に積み重ねていた山が地滑りを起こし、襲ってくることもない。これまではものの間を縫うように、必要最低限のものでウナギのようになって寝ていたのとは大違いだ。

体が痛い。目が覚めたときの感想は予想だにしてなかった。首の奥のほう、肩というのかが痛い。腰も痛い。筋肉痛のような感じもある。昨晩まで全く意識にのぼったことはなかった。

日々の忙しさにかまけて、自分のことがおろそかになっていた。自分自身が疲れている。無理していることに気づくことは案外難しいのかもしれない。

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