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だんだんと職場になれてきて、すこしずつ職場について落ち着いて眺められるようになってくると、不満なんかも感じるようになってくるはず。 その理由は、仕事のできない自分かもしれないし、あるいは、周囲のひとびとのせいかもしれない。 そんなときに読むのがいいかもしれないのが、斎藤正明『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』。
「一体何やっとんじゃ!せっかくうまくさばけるようになったお前がここでケガしよったらみんなが困りよろうが!こんバカ!」 実際、叩かれるわけではなく、怒声だけで何事もなく終わりましたが、私がここで感じたのは、親方の叱り方が非常にうまいということでした。」 口調は怒っているのですが、「おまえはさばくのがうまい」、「お前が欠けると、戦力が劣ってしまう」、「お前はこの船でとても役立つ人間だ」という3つの点を伝えているのです。 怒られた本人も、このような叱られ方がとても嬉しかったらしく、今まで以上にこの船で頑張ろうと思ったそうです。
どういうふうに伝えたらいいんだろう?と無駄に悩んでしまうことがときにはあって、ときには、なにも考えずに思ったことをそのまま伝えて失敗してしまうということもある。
パラパラとページをめくって、こんな考え方もあるのかと、さて、どうしようか、と考える始めるのによさそうな本。
正しさだけを全面に押し出しても角がたつし、かといって、相手に伝えられずにいると、どうにも状況が改善しない。 もちろん、相手のことを見捨てるという選択肢もある。だが、それはしたくない。どうすれば、伝わるのか…。そういう悩みにヒントを与えてくれそう。
この本のメリットは、上に立つ者ではなく、実務面や経験面では歯がゆい思いをしていて、悪いなって思いをしているものにも役立つ。
曇ったメガネのまま通路を歩いていると、親方に会い、「暑いのぉ」と話しかけてきました。私は「赤道ですからねぇ」と返しました。 すると親方から、「おい、斎藤」と呼び止められました。
なぜ、呼び止められたのだろうか?
3・2・1。答えをどうぞ。
即答できるような人には、この本は必要ないかもしれない。 すでに職場内でのコミュニケーションでの要点を理解している可能性が高いからだ。
ついつい、こういう些細なことを軽視してしまう。相手の思いが見えづらくなってきたときに、この本をめくってみくると、発見があるかもしれない。
ささやかかもしれないが、職場での相手の心の機微に触れることができるかもしれない。 自分の間抜け具合を反省して、相手が示してくれている好意に応える気づきを与えてくれる。逆にどうすれば、相手に自身の感情を伝えることができるかという示唆を与えてくれる。
重要なのは、海の上のマグロ漁船という特殊な状況での話ということだ。直接的にすぐに使える言葉が拾い出せるわけではない。いまの自分の職場で、いま自分が直面している問題なら、どう使えるか。職場の人の反応がいまいち良くなかった。どうすれば、よかったのだろうか。反応が良くなかったけど、どういうことだったんだろうか、と考える契機になる。
失敗はあるかもしれない。だが、考えてみることで、広がる視野というものがある。わたしならいまの職場でどうすることができるか?読み返すたびに、以前読んだ際に読み飛ばしていたところに気付かされ、また、機会をみて、読み返したと感じる。